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とみちゃんのラテンな日々

Hasta mañana,que será será.....

福山市のフォーラム

毎年、この時期は講演で全国行脚になる。
3月4日も、広島県福山市に呼んでいただいて、
「多文化共生とは何か?―多様性の重視と少数者の視点ー」
というテーマでお話をした。
今回は、ナムのラップ「オレの歌」のプロモーションビデオを
上映し、後半ではナムがパネラーとしてディスカッションに参加。
ブラジル、中国、ベトナム出身の住民たちの、
まちづくりへの参画の意欲と思いを聞くことができた。

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ナムは、17歳のときから自分のアイデンティティを見つめ直し、
発信することで、自分探しの旅をしてきた。
ベトナム語を学ぶためにベトナムへ、
スペインにも招待されて行ってきたし、
アメリカでは、自分のラップが通用するかどうか、試しに行った。

いろいろなところで、自分のラップを披露するが、
24歳の彼は、自分のラップという表現方法について、
原点に帰って考え直したいと、
現在ラップを人前で歌うことについて充電中である。

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外国人はコミュニティラジオの運営に参画できない?

12月18日に、大阪大学グローバルコラボレーションセンタ―と
ヒューライツ大阪が主催するトークセッションを開催した。

ライブパフォーマンス & トークセッション
外国人住民はコミュニティ放送の運営に参画できない!?
♪多文化社会の放送制度を語ろう♪


憲法学者の鈴木先生も、コミュニティラジオに関する規定が
されないままの原稿の電波法を考え直すチャンスとのこと、
今後も、多くの住民の賛同を得るとともに、
活動を続ける予定だ。

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バヤニハン国際友の会のラジオ番組

気仙沼市の「バヤニハン国際友の会」のはじめてのラジオ番組が
できあがった。
この番組は、月に一回程度制作し、FMわぃわぃのインターネット放送や、
被災地の災害臨時FM局のいくつかで放送をして被災地と世界に届ける。
ラジオ番組制作は、タガログ語と日本語によるもので、
それ自体が大切な情報をタガログ語で伝えることや、
フィリピンのお嫁さんたちの思いを地域社会に発信するという目的があるが、
制作のプロセスで、
彼女たちが自分の言葉で被災体験を語り合って心のケアになる。
始めての番組ができたあとに、彼女たち自身が
「日常では忘れているつらいことを番組の中で思い出すから
泣いてしまうけど、そのことが薬になって元気になるようだ。
ラジオ番組を作ることで、私たちのつながりも強くなった。」と語る。

少数者として地域社会に暮らす人たちにとって、
自分自身が自分を表現して社会に発信する機会をもつことが、
力づけになり、その発信は地域社会に活力をもたらす。
同じ社会に暮らすどのような立場の人も排除されることのないよう、
住民自らが発信できる道具としてのコミュニティラジオの意義を、
これからも伝えていきたい。

コミュニティメディアは、住民参加を促進し、
一方通行の情報提供だけをめざすものではないが、
多くのマスメディアは、このような動きをニュースとして取り上げ、
“仕事として”彼女たちをとりあげた番組を作ったり記事を書き
一方通行の発信をする。

注目されること自体は、嬉しいことで、
それによって彼女たちのモチベーションもあがるし、
彼女たちの存在に地域住民の関心も高まることはまちがいない。

しかしメディアによっては、“取材してあげる”という意識が強く、
取材対象としての彼女たちに無理強いをさせることがある。
フィリピンの彼女たちは、そのようなことになれていない。
先日の番組収録時の取材に来ていたNHKのニュース番組担当者は、
収録後に私たちが夕方早々に引き上げたあと、
疲れて体調を崩しかけていたリーダーに
タガログ語部分を日本語に通訳させ、
翌日、彼女は体調を崩すことになった。
しかも、翌日は行政機関で働くフィリピン人のスタッフにも
翻訳協力を無償で依頼している。
このような配慮のない取材は、せっかく地域で復興活動に
頑張ろうとしている少数者たちをただの取材対象者として扱い、
疲弊させることになる。
自分たちの番組制作には、まわりが協力をして当然という態度。
私たちは、最初に彼女たちを紹介させられ、
活動の背景の説明をさせられたにもかかわらず、
どのような番組で、いつ報道されるのかさえ知らされなかった。

また、報道の仕方によっては、彼女たちの存在を孤立させ、
私たちの、
『地域社会で地域住民として、地域の人たちと一緒に頑張る、
これまで見えなかった力を活かす』
という趣旨と逆行するもので、今後のメディアの方向性に
ついては、気をつけておきたいと思う。

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収録中を取材するNHKのカメラ

●最新情報は多言語センターFACILのHPへ

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被災地の移民コミュニティ支援

東日本大震災直後から続けている活動のうち、
移民コミュニティの支援、をテーマとして情報を収集し、
縁ができたフィリピンのお嫁さんたちのグループ。
彼女たちは、これまで日本語を早く覚えて
「日本人のようによく働く嫁」として
お姑さんにも気に入られてきた。
自分の子どもたちにも日本語ではなしかけ、
地域社会にとけ込んできた人が多い。

だけど、震災で恐い目にあって、仕事がなくなって、
不安だったときに、仲間たちと助け合う中で、
自分たちのアイデンティティが蘇る。

彼女たちに、タガログ語のラジオ番組をしないか、
と提案したところ、とてもやる気満々で、
準備を整えて機材を運び、番組作りの研修をした。
まだ番組は完成していないけど、
番組作りのプロセスで、自分たちの被災体験を
自分たちの言葉で語ることが、ストレス発散に
なればいいなと願う。

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「私たちが気仙沼にいることを、ここで頑張って
いることをみんなに伝えたい」と語る彼女たちの
意気込みを感じている。

今週末は、気仙沼に花を植える活動をするとのこと。
日本人になることで認められるのではなく、
フィリピン人として、地域社会に受入れられる日も
近いと思う。

●最新情報は多言語センターFACILのHPへ
 http://www.tcc117.org/facil/
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被災地へ

ほんとうに、言葉が出ないような状況だった。
あまりにも広範囲であまりにも甚大な被害で、信じられない
ような光景が現実にあった。
東日本大震災は、震災というよりは大津波と原発被害だ。
この三つどもえの災害に立ち向かうには、
日本中が根本的な生活の見直しをすることから始めるべきだと思う。

*****
「FMわぃわぃ」「多言語センターFACIL」の活動の概要
  (「東北地方太平洋沖地震多言語 支援センター」とも連携)  
                        2011年4月

●3月11日の災害発生直後から以下の活動を展開しています。
*多言語情報提供について  
 (1)多言語支援センターの翻訳・通訳ボランティア募集への協力
     (大阪大学グローバルコラボレーションセンターの協力)
 (2)多言語支援センターのちらし/ポスターの作成および広報
     (大阪大学グローバルコラボレーションセンターの協力) 
 (3)多言語支援センターへパソコン20台の提供(オックスファムジャパン)
 (4)必要な情報の多言語翻訳
 

 *ラジオ支援について
(1)多言語音声素材を被災地のコミュニティラジオ局に提供
    *参照:http://www.tcc117.org/fmyy
(2)被災地のラジオ局に対して多言語放送時間枠の確保要請
(3)ラジオ受信機の調達・配布予定(オックスファムジャパン提供)
(4)被害を受けたラジオ局へのハード支援

●4月7日から11日に訪問したところ
*現在の宮城県内の災害FM局
   石巻市:石巻コミュニティ放送(株)・ラジオ石巻(100W)
   塩釜市:BAY WAVE(100W)
     →中国人が多いとのことなので中国語の音声情報を重点的に
      お渡ししました。
   岩沼市:ほほえみ(100W)
   亘理郡山元町:やまもとさいがいエフエム(30W)
      →すでに中国語、英語のネイティブが情報を流していました。
   亘理郡亘理町:わたりさいがいエフエム(30W)
名取市:なとりさいがいエフエム(50W)
       
 <今後訪問予定は以下>
   登米市:(株)登米コミュニティエフエム・H@!
        FM〔はっとエフエム〕(100W)
   気仙沼市:けせんぬまさいがいエフエム(30W)
   大崎市:おおさきさいがいエフエム(50W)
    〔設立準備中の団体が市に設備を貸与〕

*ラジオ局以外では以下のところを訪問。
  ・宮城県国際交流協会(MIA) 
  ・仙台市国際センター(SIRA)
  ・ジャパンプラットホーム
  ・総務省東北総合通信局放送部放送課
  ・石巻専修大学内ボランティアセンター(社会福祉協議会)
   およびNPO/NGO連絡協議会
  ・石巻市立湊小学校
  ・カトリック石巻教会→フィリピンのお嫁さんがいました。
  ・石巻商業高等学校
    →ここにいたラテン系の7家族は、多くが帰国し、1家族が女川第一
     小学校に移っていました。
  ・女川第一小学校
    →ペルー人のお嫁さんとその息子と話しをしました。

●今後の予定
* ラジオの配布(2万台をトラックで4回ぐらいにわけて運ぶ予定)
* 岩手県、福島県の国際交流協会、災害FM局を訪問
* 外国人コミュニティとの連携による、外国出身者を孤立させないためのサ
ポートや、ミックスルーツの子どもたちへの心のケアなども視野に入れた
Re:c(ワールドキッズコミュニティの、外国にルーツを持つ子どもたちの表現活
動)との連携も考えて、長期的なサポートを計画

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