医療通訳 |
2007-03-11 Sun 22:30
私が主宰しているNPO法人のプログラムのひとつに
「医療通訳システム構築モデル事業」というのがある。 誰でも、さまざまな理由で自分の国以外の暮らすことになったら 病気になったときのことが一番不安である。 ところが日本では、お金を払って治療を受けるにもかかわらず この医療現場での通訳サービスが患者の自己責任として認識され、 医療機関側は言葉の理解の不十分な患者を、 なるべくならうけいれたくないという姿勢である。 それどころか、たらい回しにしたり失礼な扱いをするなど、 人道的にも信じられない対応をすることさえある。 これは、もともと多くの医療機関が患者に対して 「お客さま」であるという意識がないことや、 「外国人」に対してのどちらかというとマイナスイメージ、 というダブルの日本社会の問題がここに集約されていると言える。 そこで、主に医療機関の認識を変えてもらうことを目的として このプログラムを2005年度から実施している。 2005年度後半の5ヶ月の依頼件数は約40件、 2006年度は今のところ100件ぐらいになりそうだ。 依頼者は1500円を負担して このNPO法人から医療通訳者を派遣し、 通訳者には4000円~5000円の謝金と交通費をNPO法人が渡す。 単年度の民間財団の助成金でやりくりをしている。 患者からの依頼が圧倒的に多いが、 病院からの依頼であっても、この1500円は患者が支払っている。 まだまだ時間をかけてとりくまなければとあきらめかけていたら、 今回の明石の病院からの依頼は、 はじめて病院がこの1500円を負担したのだ! 150件のうちの1件だからまだまだ気が遠くなりそうではあるけど、 病院の態度にやっとひとすじの光が差した。 こうしてひとりひとりの意識を変えていき、 それが波紋となって拡がっていくことを期待して、 根気よくこつこつとさまざまな活動を積み重ねてきたし、 これからも続けるだろう。 そしてこの15年、振り返って自分をみたとき、 もともと私には乏しかった想像力(イメージ)と 創造力(クリエイト)が増したように思う。 人の意識ではなく自分自身が変わっていることを実感する。 |
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コメントありがとうございます~
私にしか読めない設定になっててもったいないかも。。。 人間ひとりずつみんな違うけど、 少なくとも同じような未来をめざす仲間が こうしてひとりずつ増えたら嬉しい。 いつかゆっくり話しましょう。 でも、どこでお会いしたのかな? このコメントは管理人のみ閲覧できます
お久しぶりです!読んでくださってありがとうございます。
仙台はまたゆっくりと伺いたいですが、 神戸にいらっしゃるときはぜひこちらにも来てください。 一度の出会いがまた次のつながりへと広がっていくのは すごく嬉しいです。 またいろいろとコメントお待ちしていますね~ |
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